2014年6月25日水曜日

(Heb.)ヤハウェ・YHVH(6)・יהבה


 古代史ブログ講座
 牧師の書斎

 《古代史ブログ講座》ヘブライ・イスラエルの語義と祝祭

 出典:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 〔シュメル語〕

 ka~bal 会話する、ka~bal 口を開く
      =bala.a(投げる)
 en   主、隊長

   ku-
   くち
  ka:口、bar:hira 開く 
   kou   (日本語)    

    ki-~ág 愛する
        アイ

 en、ka~bal:主・会話する(言葉を交わす)

 en、ka~bar:主・口を開く 「呼び掛ける主」  

 ea[(Heb.),יֶיַ,,yeya]

 an 天、神 a[n]: ※(略)シュメル楔形文字

 AN、KA-bal/bala.a ※(略)シュメル楔形文字

 天神、口-交換する ※(略)シュメル楔形文字
 
 (Heb.),אל,AL,

 (Heb.),ףה,PH,

 (Heb.),באר,BAR, 解説する、注釈する

  ka:口=inim 言葉

    bal:交差する、越える、過ぎ去る

     ※(略)シュメル楔形文字 交換する

    bar:開く、分ける、ku₅r 分ける

    kug/ku:聖な、純な、<名詞に前置詞:聖人を呼ぶ>

    bal:※(略)シュメル楔形文字 仕事の順番、治世(穀物を)投げる

    hē:混ぜる


 〔セム語/アッカド語・アモリ語〕

 ilu、pu- eberu

 神、 口- 交差する

 ilu、gabū

 神、 話す、告げる

  gabū:話す、告げる


  gabū:話す、告げる

  eberu:交差する、追越す

  gibitu:命令、演説

  pū

  bāru:宣言する


 《参考》

 ニコニコ大百科

 概要

 ユダヤ教における唯一神の名を現すヘブライ語「יהוה」の4文字を、

 「י(ユッド)」をY、

 「ה(ヘイ)」をH、

 「ו(ワーウ)」をVとして
 
 ラテンアルファベットに転訳したものである

 (ヘブライ語は右から左に書く)。

 ただし「ו(ワーウ)」は古くは V で転写されることが多かったが、

 近年では古代ヘブライ語では

 VよりWに近い発音をされていたと推測されており、

 国際的にはWと転訳してYHWHと記載される場合の方が多いが、

 日本では古風なYHVHの方が根強い。

 以上の転訳のように、全て子音で成り立っており、

 発音の基本となる母音が含まれていない。
 
 この事からもわかるように、

 「ヤハウェ」という呼称も仮のものであり、

 この名前の本来の正確な読み方は失伝してしまっている。

 ユダヤ教の聖書

 「タナハ(キリスト教でも旧約聖書として

  少しの変更とともに取り入れられている)」に、

 この神について記載されている。

 また、

 ユダヤ教から派生した宗教

 (アブラハムの宗教)であるキリスト教、イスラム教においても、

 その唯一神は教義上ユダヤ教の神と同一とされる。

 よって、

 キリスト教の聖書「新約聖書」、

 イスラム教の聖典「クルアーン」などにおける

 神に関する記述についても、

 この神について述べているとも言える。

 なお、

 この4つの文字は「神聖四文字(テトラグラマトン 、

 ギリシャ語で『四つの文字』の意)」と呼ばれる。

 特にキリスト教においては、

 固有名称としては訳されず、

 「主」として書かれる事が多い。

 近年、本来は神聖視される神や天使の固有名詞を

 安易に使われるケースが増えたと憂慮され、

 バチカンの教皇庁から、

 「ヤハウェ」や「エホバ」といった名指しを避け、

 「主」としての名称を使う(訳す)よう、

 見解・指示が出された。

 そのため、その傾向は今後強くなっていくと思われる。

 読み方

 先述のように、 来の読み方は不明である。

 Yahweh(ヤーウェ、ヤーウェー、ヤーウェイ、

     ヤハウェ、ヤハウェー、ヤハウェイ)、

 Yahveh(ヤーヴェ、ヤーヴェー、ヤーヴェイ、

     ヤハヴェ、ヤハヴェー、ヤハヴェイ)、

 Yehovah(エホバ、イェホバ、エホヴァ、イェホヴァ、

     イェホーヴァ、イェホーヴァー)、

 Jehovah(ジェホバ、ジェホヴァ、ジェホーヴァ)など、

 多彩な表記や読み方をされる。

 「יהוה」は4つの基本となる文字(字母)のみであって、

 見ただけで詳細な発音が判る文字ではない。

 また、

 預言者「モーゼ」が「יהוה」から授かったとして、

 ユダヤ教の聖書中に記載されている「十戒」には、

「主の名をみだりに唱えるなかれ」という戒律があった。

 そのため、

 「יהוה」の名を口に出す要がある際には

 「アドーナーイ(我が主)」や「エローヒーム(神)」

 と読み替える習慣が生じ、

 その結果、

 元々の発音が不明となってしまっている。

 ヘブライ語では、

 特に発音を表記する必要がある場合には

 字母に対して注釈的な発音記号も付けられるのだが、

 現存する最古のヘブライ語聖書完全写本

 (レニングラード写本)においてすら、

 場所によって「יהוה」の発音記号が異なっているのである。

 しかもその発音記号は単に読み替えのために

 「アドーナーイ」「エローヒーム」の

 発音記号を付けているだけであり、

 本来の「יהוה」の発音を示すものではないと考えられる。

 因みにアドナイ(אדני)は

 「א(アレフ)」「ד(ダーレス)」「נ(ヌン)」「י(ユッド)」

 から成り、

 仮にラテンアルファベット転訳するとADNYとなる。

  一方エローヒーム(אלהים、またはאלוהים)は

 「א(アレフ)」「ל(ラーメド)」

 (「ו(ワーウ)」)「ה(ヘイ)」「י(ユッド)」「ם(メーム)」から成り、

 仮にラテンアルファベット転訳するとAL(W)HYMとなる。

 そしてそれらの母音をYHWHに

 あてはめればイェホーワーあるいはイェホーウィー 

 YeHoWaH/YeHoWih 、

 つまりエホバとなるわけだ。

 (ヘブライ文字の Y, W, H 等には

  半母音の他に二重母音・長母音などを表す記号的な用法があり、

  単純にそのままヤ行、ワ行、ハ行等で発音できない場合も多い。

  また無アクセントの短いAは曖昧化しアともエとも表記し得る)。

 現在では

 ヤーウェーと読んでいたのではないかという説が有力であり、

 聖書の他の記述から

 「存在させる(者)」という意味とされている。

 他にはキリスト教プロテスタントの第七日安息日再臨派

 (SDA=Seventh-Day Adventist)が

 別の記述を根拠にイェフーダー(ヤコブ(イスラエル)の子

 ユダのヘブライ語読み)と関連づけて

  Yahuwah(ヤフーワー)と呼んでいる。

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