2014年6月19日木曜日

(Heb.)ヘブライ・IVRY・עברי


 古代史ブログ講座

 《古代史ブログ講座》ヘブライ・イスラエルの語義と祝祭

 出典:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
    現代ヘブライ語辞典:キリスト聖書塾

 旧約聖書の初出「創世記」第14章13
 
  時に、ひとりの人が逃れてきて、

  ヘブル人(ひと)アブラハムに告げた

    ויבא              נמלט                   וי קר                  אברם    העברי
 人イラブヘ にムラブア たげ告てしそ が者亡逃 た来てしそ 

 (Heb.)עברי,IVRY,iivriy 

  ヘブライ人、イスラエル民族の、ヘブライ語の

  「י」「Y」は「~の」に当たり

  「~人」「~語」を表現

  (Heb.)עבר,IVR,iever 側、方

  ◎アブラムは東方<カルディアのウル>から

   ハランを経てやって来た。

 (Heb.)עבר,IVR,iavar 渡る、越えて行く、○通過する、横切る

  ◎アブラムは上記のように渡り歩いてきた。

 (Heb.)העבל,IVLH,iolah[ivlae]

    火祭(祭壇の上でよく焼かれた燔祭の一種)

 出エジプト記第29章10~18

  あなたは会見の幕屋の前に雄牛を引いてきて、

  アロンとその子たちは、

  その雄牛の頭に手を置かなければならない。”

  そして会見の幕屋の入口で、

  王の前に雄牛をほふり、その雄牛の血を取り、

  指をもって、これを祭壇の角につけ、

  その残りの血を祭壇の基に注ぎかけなさい。

  また、内臓を覆う全ての脂肪と肝臓の小葉と、

  二つの腎臓と、その上の脂肪とを取って、

  これを祭壇の上で焼かなければならない。

  ただし、その雄牛の肉と皮と汚物とは、

  宿営の外で火で焼き捨てなければならない。

  これは罪祭である。

  あなたはまたかの雄羊の一頭を取り、

  そしてアロンとその子たちは、

  その雄羊の頭に手を置かなければならない。

  あなたはその雄羊をほふり、

  その血を取って、祭壇の四つの側面に注ぎかけなければならない。

  またその雄羊を切り裂き、その内臓と、その足とを洗って、

  これをその肉の切れ、および頭と共に置き、

  その雄羊をみな祭壇の上で焼かなければならない。

  これは主に献げる火祭である。

  すなわち、これは香ばしい香りであって、

  主に献げる火祭である。

 燔祭(Heb.)עיל、

 火祭(Heb.)אישה

 創世記第8章20

  ノアは主に祭壇を築いて、

  全ての清い獣と全ての清い鳥のうちから取って、

  燔祭を基壇の上に捧げた。

 燔祭(Heb.)עיל
 
 レビ記第1章3

  もしその供え物が牛の燔祭であるならば、

  雄牛の全きものをささがなければならない。

  ◎「レビ記」は貢献物の仕方について詳細に説明している。

 ※ヘブライ人は犠牲(燔祭)を行う民族に属する。

  (Heb.)עול:עיל,IVL,iol[ivl]燔祭

  ○古代語(シュメル語、セム語)においては

  「L」と「R」は互換性があった。

   [シュメル語]

   galam-am<階段-雄牛/雄牛の角>⇒Germ-am
   (german/kerman-hermanゲルマン人)

  ○ヘブライ語「ב」(ベート)と「ו」(ヴァヴ )はローマ字で
   両方とも「V」と表記され、その声音は同じである「ヴァ」

  (Heb.)אישה,AShH,isheh 火祭
  (Heb.)איש,ASh,aesh 火、炎
  (Heb.)אכל,AKhL,achel 焼き尽くす[火で焼く]、食べる、食事する
  (Heb.)או ר,AVR,avur 火、炎
  (Heb.)ארל,AKhL,ochel 食べること、食事、食物・食糧
  (Heb.)ארוחה,AKhYLH,achiylah 食べること、食事
  (Heb.)אכר,AKR,ikar 農夫・百姓

  ○ヘブライ語「כ」はローマ字で「x」と表記され、

   その声音はドイツ語のBach(小川)、Buch(本)の「ch」で

      [フィ・ヒ]で「ב」「ו」の[ヴァ]に近い。

   「כי」は本来の古語において「כ」とのみ表記されていた用字。

 ○農夫は「働いて」「農産物」を得る。

  それが「食物」となり「食べること」が可能となる。

  (Heb.)יבול,YVVL,ivul 農産物、収穫(物)
  (Heb.)עמל,IML,iamil よく働く、苦労する、骨を折る 
  (Heb.)עמל,IML,iamal 労働、重労働、骨折り、労苦

  食物を得るには「よく働か」なければならない。

 ※メソポタミア神話(アトラ・ハシース)によれば、

  人間とは下級の神のうち一人を

  上級の神々の食事(神饌)を作り出すために

  造り変えられたものである。

  彼等は「よく働く」ことを義務付けられているのであり、

  また彼等は収穫物の一定の割合を

  必ず供犠しなければならないのである。

  燔祭で「焼き尽く」される動物「雄牛」「雄羊」などは

  神の最も好む食饌にして「焼く」方法が

  最も好まれる貢進の方法であった。

  『天孫降臨』

 ○ヘブライ人とは、

  そのうな「神への食饌」を初めて獲得するように

  運命付けられた民人である。

  (Heb.)עובר,IBR,iobar 胚、胚芽、胎児

 ○ヘブライ語の「בי」は「ב」と同字で、

  ローマ字「B」と表記されるが、古くは「ב」とのみ表記さた。

  英語で Hebrai(ヘブライ人・ヘブライ語)と表記される。

 ○日本神話「日本書紀」で常立神について
  「葦芽彦(あしかびひこ)」と別称される。
  「葦芽」の背景の一因である。
  「葦」とは「カナン」を背景にしている。

  (Heb.)עול,IL[IVL],ivl 重荷、軛(くびき)

 ○「よく働く」「骨折る」よう運命付けられた「労働」は

  宿命なる「軛」であり、」また「重荷」なのである。

  (Heb.)ארך,ARKh,orach[AVRKh,avrach] 道、しきたり、様式

 ○「重荷」に耐え、神への「軛」に生きるのが

   人間(ヘブライ人)の「道」であり、

   生きる「しきたり」なのである。

  (Heb.)אחל,AKhL,ichel 祝う、祝福を祈る
           
  <日本語の「いわう/いはふ」「ハフリ」の同根語>

 ○神への食饌を供犠する際には

  「神の祝福を祈ら」なければならない。
     
   その言葉を(Heb.)אחול,AKhVLという。

  (Heb.)אחול,AKhVL,ichul 祝辞、祝福の言葉、挨拶

  (Heb.)אמר,AMR,amar 言う、話す、語る

 ○本来は神への呼びかけることを意味していたであろう。

  (Heb.)אמירה,AMYRH,amiyrah 言うこと、唱えること、発言

  (Heb.)אמרה,AMRH,imrah 格言、金言、処世訓
     <これがアメリカ「America(U.S.A)」の祖語である>

 ◎日本語で肉を

  「いぶる」という「イブ」も同根で「焼く」を意味する。

 ※ヘブライ IVRY,עברי名の根底には

  メソポタミアの神話があり、

  アブラム(アブラハム)が

  カルディアのウルから出て来たとする

  説話は故ある伝承である。

 ※ヘブライ人が祝祭を行い、

  神への祝辞を言上している限り、

  神はその民に食糧を約束してくれるのである。

 「申命記」第33章28

  イスラエルは安らかに住む、

  ヤコブの泉は穀物とぶどう酒の地に

  ひとりいるであろう。

  また天は露をくだすであろう。

 「出エジプト記」第3章8    

  わたしは下って、

  彼等をエジプトびとの手から乳と蜜の流れる地に、

  すなわちカナンびと~のおる所へ至らせようとしている。  

 ※紀元前2世紀頃になると、

  神は、そのたいへん好んだ肉のこげる匂いを

  嫌いだと言い始める。

  この頃から彼は「智恵」を好むようになる。

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