2014年2月19日水曜日

建内宿禰・若子宿禰及び高麗神社(3)


 古代史ブログ講座」開講にあたって
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 《考古学&古代史の諸問題》 
 《参考:年表・資料》

 出典:歴史学講座「創世」 小嶋秋彦 

 建内宿禰・若子宿禰及び高麗神社(3)

 7.江野財臣

  「古事記」若子宿禰は江野財臣の祖

  「エノ[江野]」

   (Heb.)עינ,IYN,eyin 泉〔井戸〕

  ※砂金集め〔砂鉄集めでも〕には澄んだ水が必要で、

   一般に泉〔井戸〕から取った。

   〔参考〕アラハバキ・アラバキ

 8.「続日本紀」文武天皇 大宝元年八月[701年]

  丁未(七日)先<レ>是、遺<2>大倭國忍海郡人三田首五瀬於對嶋<1>、

  冶<2>成黄金<1>至<レ>是、~。

  忍海郡:「和名類聚抄」大和國忍海(オキノウミ)郡、

      金剛寺本"オシノミ"、刊本"於之及美"

  「オシム[忍海]」

   (Heb.)אשׂימ,AshYMaishuiym (複数形)火、炎

  ※金属の精錬には「火」が必要

   (現)葛城市新庄忍海"おしみ"

   三田首の「ミタ」

   (Heb.)מוט,MVT,mot (金属や木の)棒、ここでは「金の延べ棒」

   「イツセ[五瀬、ここでは特別な訓としてある]」

   (Heb.)עשֱׂר,IshR,isher 富、財産・豊富

   江野財臣の「財」に相当する。

  ※「冶<1>成黄金<1>」:「黄金(英語gold) を冶成(精練)する」

   忍海郡には「金の精練」を行うことができた

   技術集団及び流通の担い手がいたのであり、

   「若子[寺口]」はその「精練」を語義とするヘブライ語の音写である。

   「ジャクコウ」「ジュラ」

    (Heb.)זָךּוּך,ZKVK,zikuuk 精練、精製(名詞形)

 9.財臣:「古事記」若子宿禰【江野財臣の祖】 
 
  ※「財」上記の状況の通り「金」あるいは

   「財産」を言ったものと考えられる。

  ※しかし、「新撰姓氏録」(平安時代)の武内宿禰の系譜の姓氏には

   「若子宿禰」及び江野財臣に連なる者は一人も一切みられない。

   その事情は次の様に推測される。

  ※「財(たから)の国」:建内宿禰は神功皇后の主唱に強力して

   新羅[三韓]遠征を成功させた。
  
   「古事記」西の方に國有り、金銀を本と為て、

   目の災耀く種々の珍しき寶、多に其の國に在り

   「日本書紀」茲の國に愈りて寶有る国、

   譬へば処女の眉引(まよびき)の如くにして、津に向へる國有り。

   眼災く金・銀・彩色多に其の國在り。

   ◎古事記「寶、その國」

   ◎日本書紀「財の國」

   神功皇后の勢力は三韓征伐に成功し、

   そこを「任那[ミマナ]:委任統治圏」として帰途に着いた。

   建内宿禰の第九子若子宿禰の一族〔江野〕は同地に在留することとなり、

   通称として「財[宝]の国の臣」の意で「財臣」とされたのが実際であろう。

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