古代史ブログ講座
《古代史ブログ講座》銅鐸の古代名称が判明した
―その用途・機能・金属成分・製造地・発掘状況からの考察―
出典:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦
講師:歴史研究家 黒田 光一
銅鐸の古代呼称が判明した(5)
<先人三人の分類(三木文雄、佐原眞、杉原)壮介の共通点>
① 銅鐸の初期形式の中に朝鮮系遺物タイプである。
② 中間期には前漢鏡タイプがある。
③ 末期の近畿式と三遠式は材料がほとんど同じである。
第3表 方鉛鉱の鉛同位体比(日本産方鉛鉱については前報参照)
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206Pb 207Pb 208Pb 207Pb 208Pb
─── ─── ─── ── ───
No. 鉱山名 204Pb 204Pb 204Pb 206Pb 206Pb
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GC-1 安東青城子(中国遼寧省) 17.836 15.598 38.141 0.8745 2.1384
GC-2 錦西 (中国遼寧省) 16.521 15.292 36.708 0.9256 2.2219
GC-3 水口山A (中国湖南省) 18.412 15.643 38.645 0.8496 2.0989
GC-4 水口山B (中国湖南省) 18.504 15.693 38.784 0.8481 2.0960
GC-5 中国遼寧省 16.455 15.267 36.601 0.9278 2.2243
GK-1 大倉 (北朝鮮平安南道) 17.158 15.595 38.170 0.9089 2.2829
GK-2 瓮津 (北朝鮮黄海道) 16.804 15.629 37.612 0.9301 2.2383
GK-3 三徳 (北朝鮮平安南道) 17.516 15.617 37.899 0.8916 2.1637
GK-4 檢徳 (北朝鮮咸鏡北道) 15.387 15.216 34.867 0.9889 2.2660
GK-5 三菱海州(北朝鮮黄海道) 16.825 15.620 37.604 0.9284 2.2350
GK-6 豊山金山(韓国忠清南道) 19.014 15.913 40.218 0.8369 2.1152
GJ-11 倉谷 (石川県) 18.465 15.634 38.913 0.8467 2.1074
GJ-19 対州 (長崎県) 18.477 15.670 39.033 0.8481 2.1125
GJ-35 尾小屋 (石川県) 18.739 15.656 39.193 0.8355 2.0915
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第9図 近畿式・三遠式銅鐸の鉛同位体比分布(A式図)
近畿式・三遠式9鐸がすべて右上方に密集している。
測定誤差を考慮すると、全く同じ同位体比(規格品)とみなしてよい。
第10図 近畿式・三遠式を除いた銅鐸の鉛同位体比分布(A式図)
33鐸がほぼ前漢鏡の範囲に分散し、第9図と著しい相違を示す。
<原料面での推定>
① 銅鐸製作の初期には中国系の原料が全く無いか
或いは乏しかったので、朝鮮系、又は北方形の原料を使った。
② 間もなく中国系の原料が輸入され主力は中国系となった。
③ 後期には規格品化された原料が輸入され
近畿、三遠式の銅鐸が製作された。
④ 原料については三つの時期に分けて考えるべきである。
<梅原末治氏の3類5型式分類の手直し>
第一分類 横帯文
朝鮮系遺物タイプ α類
第二分類 ①式 流水文 前漢鏡タイプ β類
②式 袈裟襷文
第三分類 ①式 近畿式 規格・前漢鏡タイプ γ類
②式 三遠式 規格・前漢鏡タイプ γ類
<銅鐸の製作年代論争>
弥生中期後半説 鎌木・杉原・三木
弥生前期後半説 佐原
○ α類の銅鐸は中国系の原料が
日本に入っていない時期
BC108 年前漢の武帝による
楽浪郡設置の前後と推定される。
○ 現在までの遺物の推定事例では
前期古墳出土の仿製鏡タイプは無い(β類)。
<参考文献>
③『展望日本歴史3 原始社会』石川日出志・小杉康編 東京堂出版
◎朝鮮式小銅鐸 5㎝~10㎝で青銅製の鈴で無紋である。
◎日本出土の類似品 原田遺跡(福岡県東部、嘉穂町原田)
5.5㎝で斜格子文
<朝鮮系遺物タイプ>
南部 中清南道のものが注目される。豊山鉱山で算出
結論 泊鐸、出土地不詳横帯文鐸の原料は朝鮮系遺物タイプである。
銅鐸分布考
日本書紀の解明・・邪馬台国と大和王権
青銅器の鉛同位体比の秘密
新しく銅鐸出土地名表
銅鐸に伴う「舌」について
《参考》
ARPACHIYAH 1976
高床式神殿、牛頭、空白の布幕、幕と婦人、マルタ十字紋等
(アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている)
牛頭を象った神社建築の棟飾部
本生図と踊子像のある石柱
Tell Arpachiyah (Iraq)
ハラフ期の土器について
ハブール川
ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
ARPACHIYAH 1976
高床式神殿
牛頭を象った神社建築の棟飾部
神社のルーツ
鳥居のルーツ
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