2014年8月30日土曜日

銅鐸の古代呼称が判明した(5)

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 古代史ブログ講座

 《古代史ブログ講座》銅鐸の古代名称が判明した

  ―その用途・機能・金属成分・製造地・発掘状況からの考察― 

  出典:歴史学講座「創世」 小嶋 秋彦

 講師:歴史研究家 黒田 光一

 銅鐸の古代呼称が判明した(5)

 <先人三人の分類(三木文雄、佐原眞、杉原)壮介の共通点>

 ① 銅鐸の初期形式の中に朝鮮系遺物タイプである。

 ② 中間期には前漢鏡タイプがある。

 ③ 末期の近畿式と三遠式は材料がほとんど同じである。

 第3表 方鉛鉱の鉛同位体比(日本産方鉛鉱については前報参照)
 ──────────────────────────────────
                 206Pb   207Pb  208Pb  207Pb  208Pb
                       ───  ─── ─── ──  ───
  No.   鉱山名          204Pb   204Pb  204Pb  206Pb  206Pb 
 ──────────────────────────────────
 GC-1  安東青城子(中国遼寧省)  17.836  15.598 38.141 0.8745 2.1384

 GC-2  錦西   (中国遼寧省)  16.521  15.292 36.708 0.9256 2.2219

 GC-3  水口山A  (中国湖南省)  18.412  15.643 38.645 0.8496 2.0989

 GC-4  水口山B  (中国湖南省)  18.504  15.693 38.784 0.8481 2.0960

 GC-5  中国遼寧省               16.455  15.267 36.601 0.9278 2.2243

 GK-1  大倉 (北朝鮮平安南道)   17.158  15.595 38.170 0.9089 2.2829

 GK-2  瓮津  (北朝鮮黄海道)   16.804  15.629 37.612 0.9301 2.2383

 GK-3  三徳 (北朝鮮平安南道)   17.516  15.617 37.899 0.8916 2.1637

 GK-4  檢徳 (北朝鮮咸鏡北道)   15.387  15.216 34.867 0.9889 2.2660

 GK-5  三菱海州(北朝鮮黄海道)   16.825  15.620 37.604 0.9284 2.2350

 GK-6  豊山金山(韓国忠清南道)   19.014  15.913 40.218 0.8369 2.1152

 GJ-11 倉谷     (石川県)   18.465  15.634 38.913 0.8467 2.1074

 GJ-19 対州     (長崎県)   18.477  15.670 39.033 0.8481 2.1125

 GJ-35 尾小屋    (石川県)   18.739  15.656 39.193 0.8355 2.0915
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 第9図 近畿式・三遠式銅鐸の鉛同位体比分布(A式図)

  近畿式・三遠式9鐸がすべて右上方に密集している。

  測定誤差を考慮すると、全く同じ同位体比(規格品)とみなしてよい。

 第10図 近畿式・三遠式を除いた銅鐸の鉛同位体比分布(A式図)

  33鐸がほぼ前漢鏡の範囲に分散し、第9図と著しい相違を示す。


 <原料面での推定>

 ① 銅鐸製作の初期には中国系の原料が全く無いか

   或いは乏しかったので、朝鮮系、又は北方形の原料を使った。

 ② 間もなく中国系の原料が輸入され主力は中国系となった。

 ③ 後期には規格品化された原料が輸入され

   近畿、三遠式の銅鐸が製作された。

 ④ 原料については三つの時期に分けて考えるべきである。

 <梅原末治氏の3類5型式分類の手直し>  

 第一分類   横帯文

                 朝鮮系遺物タイプ  α類

 第二分類   ①式 流水文   前漢鏡タイプ    β類

        ②式 袈裟襷文

 第三分類   ①式 近畿式   規格・前漢鏡タイプ γ類 

        ②式 三遠式   規格・前漢鏡タイプ γ類

 <銅鐸の製作年代論争> 

 弥生中期後半説  鎌木・杉原・三木

 弥生前期後半説  佐原

 ○ α類の銅鐸は中国系の原料が

   日本に入っていない時期

    BC108 年前漢の武帝による

   楽浪郡設置の前後と推定される。

 ○ 現在までの遺物の推定事例では

   前期古墳出土の仿製鏡タイプは無い(β類)。

 <参考文献>

  ③『展望日本歴史3 原始社会』石川日出志・小杉康編 東京堂出版

  ◎朝鮮式小銅鐸   5㎝~10㎝で青銅製の鈴で無紋である。

  ◎日本出土の類似品 原田遺跡(福岡県東部、嘉穂町原田)

                        5.5㎝で斜格子文

 <朝鮮系遺物タイプ>

  南部 中清南道のものが注目される。豊山鉱山で算出

  結論 泊鐸、出土地不詳横帯文鐸の原料は朝鮮系遺物タイプである。

  銅鐸分布考
  日本書紀の解明・・邪馬台国と大和王権
  青銅器の鉛同位体比の秘密
  新しく銅鐸出土地名表
  銅鐸に伴う「舌」について

《参考》


 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿、牛頭、空白の布幕、幕と婦人、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 
 

 
 牛頭を象った神社建築の棟飾部

 本生図と踊子像のある石柱

 Tell Arpachiyah (Iraq) 
 Tell Arpachiyah (Iraq)     
 ハラフ期の土器について
 ハブール川
 ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿
 牛頭を象った神社建築の棟飾部
 神社のルーツ
 鳥居のルーツ

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