2013年11月16日土曜日

ミシャグチとソソウ神-6


 『武蔵一宮:氷川神社』

 Wikipedia:氷川神社

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 武蔵一宮:氷川神社・境内案内

  出典:「諏訪信仰の発生と展開」136頁
     古部族研究会・永井出版企画
     「穴巣始と外来霊」

 『竪穴斎屋の原始性霊』

 ミシャグチとソソウ神-6

  御左口神とソソウ神を格納する事について『旧記』をたどってみよう。

  厳冬の十二月十二日、所末戸社神域において稲束を重ねた上に

 夏鹿の皮を敷き、その上に幼童の大祝が座し、饗宴する。

 その後に御室入りとなる。

 これを『絵詞』は「穴巣始(あなすはじめ)」とよんでいる。

 この穴巣始の直前に催す所末戸社の儀礼は

 御室に導入する御左口神とソソウ神、

 それに神である大祝への外来魂を強化して、

 いよいよ長期間の籠りに対するいそしぎである。

 この神事を一の御祭として特別なとりあつかいをなし、

 十三所中の筆頭に前宮ではなく

 所末戸社を置いている意味は深く理解する必要がある。

 「ところまつ殿の葦またみさくうし組申葦は御室奉行の役にて出之」(『旧記』)

 を見れば、御左口神に関連した葦が出現している。

 それに、所末戸社の申立(祝詞)ではソソウ神の出現をうたっている。

 冬期の長期間をこもるにあたっての大祝の外来魂の降霊ないし強化、

 御左口神、ソソウ神の集中的出現であり、

 神原の入口にある道俣からいよいよ、神原御室内に穴巣始するのである。

 (その他、山の御手幣八、似馬二疋、御柏八重など

  御室に導入されるものも既にここにそろっている。)

  さて十二月二十三日夜小蛇三体が御室内に導入されている。

 神使と同様に大県、内県、外県より一体ずつ出され、

 かざりの麻、神を出して御房をかざり

 神霊をつける時に申立(祝詞)を行っている。

 夜の神事である。

 (『画詞』の権祝本と神長本・凝祝本は大幅に日付、内容が異なるので

  『旧記』を中心に以下復原する。)
 
 二十四日において

 「萩組にて御笹左より入せ給、御正躰は右より入せ給」(『旧記』)

 と描写しているので、いよいよ荻組の座に御笹の御左口神が左頭より、

 小蛇三体が右頭より導入されるのである。

 この御笹の御左口神は三月丑の日に御室を出て、

 前宮に運びこまれるまで、この萩組神座に位置するのである。

  二十五日夜、大蛇三体が導入される。

 やはり、大県、外県、内県より一体ずつである。

 神長本『画詞』は「萱の御正体」と言っている。

 体長五丈五尺、太さ二尺五寸の大蛇である。

 又折(長さ四尋一尺、

 まわり一尺八寸)といわれるものがつけられている。

  この大蛇体を導入し、「むさて」と呼ぶ粧りの麻、

 紙をつけて神霊を付着し終わり、この精霊を迎え出た、

 神長、神使がこの蛇体に向かって口習の申立をなす。

 この申立が終ってこの五丈五尺の大蛇体はとぐろを巻いたかたちに

 おり重ねられて、やわらくしなう「はんの木」で結びとめられる。

 そこで歓迎の廿番の舞曲を行っている。

 この一連の神事は徹夜でももって行われた。

 これを「大夜明(おおよあかし)」の神事と呼んでいる。

 《参考》
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