2013年11月19日火曜日

ミシャグチとソソウ神-11



 『武蔵一宮:氷川神社』

 Wikipedia:氷川神社

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 武蔵一宮:氷川神社・境内案内

  出典:「諏訪信仰の発生と展開」141頁
     古部族研究会・永井出版企画
     「穴巣始と外来霊」

 『竪穴斎屋の原始性霊』

 ミシャグチとソソウ神-11

  以上、御室という土壙内の最も中心的神座である萩組の座について、

 『年内神事次第旧記』をたよりに考えてきた。

 それは十二月二十二日、所末戸社という神原の入口にある祭場で、

 外来魂(稲魂)を充填強化した大祝(おおほおり)が、

 天空から垂直に降ろした笹に憑けた御左口神という恐怖すべき精霊と、

 諏訪湖の方から水平的に訪れた歓喜して迎えるソソウ神という蛇体をもって

 現わされる土地の精霊と共に、

 春所末戸社神事の御室御出より

 三月の酉の祭の大饗宴を催すに至るまで長期間こもる、

 萩でもっておおわれた斎屋であった。

 この山湖の畔、守屋山麓の神原内の御室という地下壙内において、

 冬期の長期間にわたって行われた秘儀の意味を、

 十二月二十六日の御室内での申立が一言のもとに言いきっている。

 「かけまくもかしこ、つねの跡に仍てつかえまつる神殿(みたまほかゑ)の……」と。
 この申立は御室のことをまさしく神殿といっている。

 それは夏七月二十七日、

 八ヶ岳山麓の御射山神域に薄の穂でもって造られた三日後に

 破壊される大祝の斎屋を「神殿」(『旧記』)と言っているのと同じである。

 重要な神事ごとに茅や薄などの植物を利用して建てられ、

 その中に神である大祝が籠り、

 神事が終わると破壊される斎屋こそ古層な意味での神殿であり、 

 前宮神原に建てられた建築物である大祝の居館を神殿とよび、

 宝殿を内御魂殿と呼ぶ考えは二義的なものである。

 その御室神殿に籠った大祝の外来魂に対する(ほかい)こそ、

 この冬の長期にわたる神事の意味である。

 とこの申立は言っている。

  折口信夫氏は冬の語義は「魂(みたま)の増殖(ふゆ)」から来ていると言った。

 ならば、大祝を容器(きょつき)にして、

 侵入した新たなる稲魂の増殖に対する農耕民の厳重な配慮期間こそ、

 「冬」という季節構成の意味であり、

 十二月二十二日「穴巣始」から三月末日「御室御出」迄の期間こそ、

 古諏訪祭政体の「みたまのほかゑ」であったのだ。

 《Key Word》
 
 年内神事次第旧記
 年内神事次第旧記

 長野県諏訪市 付近の 神原

 《参考》
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