2013年11月23日土曜日

氷川神社の古形態[江戸名所図絵による](2)


 『武蔵一宮:氷川神社』

 Wikipedia:氷川神社

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 武蔵一宮:氷川神社・境内案内

 出典:歴史学講座「創世」 小嶋秋彦

 氷川神社の古形態[江戸名所図会による](2)

 3.図A・図Bによる大宮氷川神社の分析

 ○「図絵」による配置:図A


         五山祇
 
 男體社         女體社

          参
          道       荒波々幾社


 神池       神 神池  
 (みたらし池)   橋

  図B-御室の図-

     御室想像図-屋根は萱葺き、竪穴には畳24枚を敷く
           (『旧記』により復原)

     →萩組 の座←
            御笹ミシャグジを「萩組の座」左より導入
            ソソウ神(蛇体)右より導入
        大
        穴


       出入口

  (1)男體社の「神」は「男」にして「雄」である。

    「ミシャグジ」は男神

   「男體」の訓音は「ナムタイ」で「ナムティ」にして

   サンスクリット語(梵語)の namti 〔身を屈したもの〕で

   「ナムチ」は「蛇」「龍」を表す。

   「図絵」が本宮の祭神とする「大己貴尊」の

   「己貴」は「ナムチ」と通称され、同じく「蛇」「龍」と理解できる。

   ◎日光二荒山神社の奥宮が置かれている「男体(體)山」名は

    「龍」を表し、理由を同じくする。

     但し、この「ナムティ」は「女(母)龍」である。

  (2)女體社、「女體」は「女」にして「雌」の神格である。

   諏訪神社の「穴巣始」神事の「ソソウ」に当たる。

   「女體=じょたい」は「蛇体=じゃたい」に訓音が似る。

  (3)五山祇(いつやまつみ)社、図Bに比較すると

   「穴巣始」神事の「萩組の座」に相当するが、

   同神事の真髄は同座において雌雄の蛇体が交合し、

   「子」を成すとの神性を象徴させているものである。

   図絵の記述を「簸王子」と「王子」と証するところに

   その性格をうかがい知ることができる。

   ◎「祇」の通念は一般に「神」と同義されるが、

    ここの「ツミ」表現には「子」 あるいは「童」の語義がある。

    [傍例:海積=和多都美]の「ツミ」は別表記で

     「海童、少童」とある様に「童」「子供」である。]

   ◎ 「五山」は諏訪信仰と関係づけることができる。

      「いつやま」は諏訪大社の祭事「御射山」祭名の転訛したもの

    ※御射山祭は諏訪大社上社下社双方の後背の高原で行われた「御狩」の祭で、

     同祭においては古来、鹿や猪などの獣類を狩猟することができた。

     日本では同社だけが「猟獣」し「宍(動物の肉)」を

     食してもよいとの特別の伝統で、

     それはいわゆる"謝肉祭"であった[鹿食免、鹿食箸]。

     この神性の主祭神が「御左口神:ミシャクジ」

     あるいは「アラハバキ=アラバキ神」とされている。

    ※歴史学講座「創世」の解明により「御左口神」「アラハバキ神」が

     同じ「神」であることが判明した。

    ※「穴巣始」神事は生物すべて[植物も動物も人間さえも]の

     増殖を祈念したものであったが「五山祇社」においては

     特に「獣類」「動物の子」が沢山育つことを祈念したものであった。

  (4)東北地方の山岳における狩猟を業としてきた人々

   「マタギ」は「アラハバキ」神を信奉した。

 4.女体神社と見沼

  (1)女体神社:」氷川神社の関連性

   ①大牧氷川女体神社 さいたま市浦和区大牧

   ②附島氷川女体神社 さいたま市浦和区大間木

   ③氷川女体神社   さいたま市浦和区三室

    御室神社     さいたま市浦和区三室

    この「御室」は「穴巣始」神事の「大穴」である「大室」「御室」を示す。

   ※これらの女体神社は大宮氷川神社の「女體社」と同じ信仰

   ※大宮氷川神社、特に女体神社は「見沼」の岸辺に鎮座している。

  (2)見沼

   見沼は大宮北方より氷川神社関係諸神社の東側を南方へ流れる

   「川」が形成した「沼」を指していったものである。

   〇「見」は「巳」にして「蛇」の語義で、

    その流れは「蛇」のように、言葉通り「蛇行」している。

   〇女体神社が鎮座している浦和区御室、大牧、大間木区域は、

    見沼に接する断崖の形成状態も「蛇行」状であったために

    「女体」と美称化されたとさえ言える。

   〇「大牧」「大間木」の「牧」「間木」である「マキ」の背景とみると、

    これはサンスクリット語(梵語)mruga [rは無音化する]の音写。

    mruga の語義は「森の獣」を基語とし、「猟獣」の意味を持つ。

    同類語の margayā は「狩猟」となる。

    つまり「大牧」「大間木」は「大猟」となる。

   〇これらの理解は「アラハバキ神」を奉祭する「マタギ」の性格を補佐する。

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