2013年11月12日火曜日

ミシャグチとソソウ神-3


 『武蔵一宮:氷川神社』

 Wikipedia:氷川神社

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 武蔵一宮:氷川神社・境内案内

  出典:「諏訪信仰の発生と展開」133頁~134頁
     古部族研究会・永井出版企画
     「穴巣始と外来霊」

 『竪穴斎屋の原始性霊』

 ミシャグチとソソウ神-3

  もう一つ「うたつの御左口神」(『旧記』) という構造物であるが、

 十二月晦日、寅の時に「うたつの御左口神之御前にて」

 ひの木のふしに「御あかしまいらせて」いる。

 新たなる神聖な火をおこす行事をこの

 「うたつの御左口神之御前にて」行っているのであるが、

 その上の破風は葦組でもって塞いでいる。

 「御室内の御左口神上破風、葦巣奉塞之事、毎年如斯」(伝『信重解状』)、

 また「みさくしくみ申あしは御室奉行役にて出」(『旧記』) とある。

 これは、竪穴式住居の

 「大穴の上に架せられた切妻造の覆屋に相当するのであり、

  この妻の部分が御左口神の上の波風で、

  之を塞ぐに葦組の賽を以てするのである。」(『諏訪史』第二巻後編)

 という宮地氏の見解が説得力を持っている。

 神長本『絵詞』 の祭一月一日は言う。

 「去年神使皆うたつの御左口神より

  すめりてをりゐと成させて御左口神をしたて申、

  護符をしたためて神長役にて所々へ差当るなり」と。

 一年間の重役をはたした六人の幼童神使達が、

 このうたつの御左口神より退出することによって

 正式に退位(おりい)するのである。

 重要な祠であることを示している。

 この同じ部分を『旧記』にみると、

 「神使殿はきくみよりすへりくい給候」と記してある。

 もしどちらの描写もが間違いでないとすれば、

 「うたつの御左口神」=「萩組の座」となる。

 あるいはその近くにあったものであろう。

 御室想像図―屋根は萱葺、竪穴には萱畳24枚を敷く(『旧記』により復原)

 ソソウ神(蛇体)を右より導入
  ↓
 萩組の座 大穴  出入口
  ↑
 御笹のミシャグジを左より導入

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